屋根、木部、鉄部に使う塗料
屋根には、以前は水性のシリコン塗料が使われていることもありましたが、戸建ての場合は、今は溶剤系が主流です。
屋根は外壁よりも雨風や太陽熱による影響を強力に受けるので、水性では長持ちしないと言われます。
最近では、ヒートアイランド現象を意識した、省エネルギー効果を狙った塗料が使われるようになりました。
太陽光線中の赤外線を反射により大幅に軽減する遮熱塗料、外気温を遮断する断熱塗料などがあります。
また、二液型のシリコン塗料が使われることもあります。
鉄部に使う塗料
どこの家にも必ず存在すると言われる木部や鉄部は、それに応じた塗料による入念な塗装が必要な部分です。
鉄部は錆の問題があり、木部は雨により腐朽するため傷みやすいです。
ここに使う塗料は外壁や屋根などと同様に、品質の高い塗料でなければなりません。
鉄部は専用塗料に錆止めの性能を持ったものがある。
錆止め塗料にはさまざまな種類があり、状況や素地にあったものを選択して使用される。
念入りに錆落としをしてから錆止め塗料を塗る。そしてその上に中塗りと上塗りを施す。
木部に使う塗料
木部の塗装は外壁に比べて非常に剥がれやすいという性質があります。
そのため、下地調整を念入りにした後、木部専用の下塗接着剤ではがれを防ぎ、溶剤系のシリコン塗料を塗装する必要があります。
クリヤー塗料
塗料の成分の中から顔料を全て取り除いた塗料はクリヤー塗料と呼ばれ、無色透明になります。
塗装工事においては素地の色と風合いを残して仕上げることができ、塗装面の美しさを保持し、保護するために使われる塗料です。
いわゆる「コーティング」するための塗料が、クリヤー塗料になります。
美装以外の目的として、吸水性を抑えるので雨に強くなり、汚れを防止し、劣化から塗装面を守ります。
クリヤー塗料は全てが無色透明ではなく、カラークリヤーと呼ばれる、色みの成分を含んだものもあります。
このような塗料は顔料の中でも隠ぺい力の少ない顔料や染料を使って色を加えてあります。
木部塗装などで木の風合いをそのままにしながら、少し色を付けたい場合や、素材感を大事に塗装が目立たないように塗装をする場合などに使われる塗料です。